【世界に広がる日本文化・プラモデル編②】アメリカなどへ!輸出量が年々増加する日本産


プラモ史上最大級のヒット作「ガンプラ」

日本のプラモデル史上最大級のヒット商品といえば、ガンダムのプラモデル「ガンプラ」です。1980年の発売時から徐々に子どもたちの人気を集め、発売当日には開店前から行列ができるなど一大ブームを巻き起こしました。
その後も人気は続き、2017年8月にはガンプラ作りが体験できる施設「ガンダムベース東京」がオープン。実はこの施設、韓国に10店舗、台湾と中国上海にそれぞれ1店舗が開設。国内だけなく、アジア圏でもガンダムの人気は絶大です。

日本での出荷数 89年に約475億円を記録

ではここで、日本のプラモデルの出荷額の動向を工業統計で見てみましょう。1980年代は「ガンプラ」シリーズのヒットや、ミニ四駆ブームを背景に大幅に増加。89年には約475億円を記録しピークを迎えました。しかし90年代に入ると、テレビゲームの台頭により急激に減少。その後、96年ごろに「ミニ四駆」ブームの再来で300億円程度まで回復します。しかし、2000年代に入ると下落傾向が続き、07年には、ピーク時の4分の1程の113億円まで落ち込みました。その後、少しずつ増え16年は190億円まで回復。その後もブームは続いているようです。乱高下するプラモデル業界。その背景には何があるのでしょうか。

輸出量が増加! 2016年は98億円

出荷額と輸出額の観点から見てみます。工業統計によるとプラモデルの出荷額は、2016年は約190億円です。そして貿易統計の輸出額は約98億円。つまり半分以上を輸出していることが分かります。また、輸出のピークは15年上期だったのですが、この時期は丁度、出荷量もピークでした。プラモデル出荷の背景には、輸出と密接な関係があるようです。

日本産のプラモの輸出先は主にアジア圏

そこで気になるのが輸出先ですね。輸出量増加の黎明期とも言える2012年は、韓国、香港、台湾がトップ3で、全体の約70%を占めていました。16年になると、上記に加え中国、アメリカ、タイが存在感を示すようになり、輸出先が多様化します。この主要輸出先、実は日本での観光消費支出の多い国や地域と重なっているというデータがあります。つまり訪日をきっかけに日本好きになる人や、日本の文化を知り訪日する人が多数存在するということ。嬉しい限りです。

世界にはどれくらい製造メーカーがある?

では、プラモデルを製造しているメーカーは世界にどれくらいあるのでしょうか。世界に目を向けてみましょう。
アジア・オセアニアには、韓国、シンガポール、台湾、中国、オーストラリア、ニュージーランド、イスラエル、トルコに自社製品を作るメーカーがあるようです。
南北アメリカ大陸はアメリカ、カナダ、メキシコ、ブラジル。
西ヨーロッパではドイツ、イギリス、フランス、イタリア、オーストリア、デンマーク、アイルランド、スウェーデン。
東ヨーロッパはポーランド、チェコ、ハンガリー、セルビア・モンテネグロ。
このように世界の主要国の多くは、プラモデルの製造メーカーが存在していることが分かります。

海外産プラモは航空機が主流 日本は…

世界には多くの製造メーカーがあることが分かりました。ではどんな種類のプラモデルを作っているのでしょうか。実は多くの国が、航空機と軍用車両を製造。それ以外を作っている企業はアダープロダクツ(アメリカ)の「猿の惑星」、レベル(同)の「スター・ウォーズ」、ファーラー(ドイツ)の「建築物」など数社のようです。
このように、世界では圧倒的に航空機と軍用車両が人気。日本ではバンダイの「ガンプラ」をはじめ、童友社の「城」、トミーテックの「鉄道」などさまざまな種類があります。日本人は手先が器用だと言われているので、小さくて精密なプラモデルを考えるのは性に合っていたのかもしれませんね。次回は進化するプラモについて紹介します。

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写真撮影:Matthew Cohen