−織田畳店・織田吉美さん編−③NY、パリでの海外展開


1900年創業の「織田畳店」さんが立ち上げた、畳の雑貨ブランド「織田たたみ®️」について教えていただく連載シリーズ。最終回は、海外展開について語っていただきました。

Q・海外展開を始めたきっかけは?
A7・見本市「NY NOW」。そしてニューヨークでの展示会が実現

「グッドデザイン賞」受賞後に、「東京インターナショナル・ギフト・ショー」の北米版「NY NOW」に出店しないかと、県の担当者から誘って頂きました。このブランドを立ち上げた時から「何でも挑戦しよう」という精神で取り組んでいますので、もちろん参加を希望。書類とプレゼンテーションで審査を受け、奈良県ブースの5社に選出していただきました。
主人がニューヨークの会場で、米国から日本文化を発信されている「RESOBOX」の代表である池澤さんと出会い、「日本文化を進化させ、世界に広げたい」という、同じ思いを掲げていたことで意気投合。そして、翌年の2018年3月に、池澤さんが運営されているNY市内のギャラリーで約1カ月間の展示会を実現できました。畳の価値や文化が根付いた日本でも比較的高価な弊社の商品が、畳を知らないNYの人たちに受け入れられるか不安でしたが、ほんの数日で数点売れて驚きました。また、現地での販路探しにも協力していただきました。

RESOBOX(チェルシー店)での展示にて。織田畳店代表・織田理さんとRESOBOX代表・池澤崇

Q8・パリでのマーケティングリサーチも行われています
A・NYとパリを比較し、思い込みを払拭できました

NYでの展示後、近畿経済産業局が募集していた、パリのショールーム「maison wa(メゾン・ワ)」で、常設展示とテストマーケティングを実施してもらえる「Challenge Local Cool Japan in Paris」事業に応募し、50点の中に選んで頂きました。ここに出品すると、お客さんからの声を毎月まとめてフィードバックしてもらえます。
しかし、なかなか販売に結び付かず、現地のお客さんからのご意見も「値段が高くて手が出せない」「ここまで高価ならブランド品を購入する」という厳しい内容でした。
NYとパリで展示販売をして感じたことは、高価でも価値を理解して購入する人はNYの方が多かったこと。また、「畳」という文化に対しては、パリの方が関心が高かったことです。実際に販売したことで、欧州では高級品が受け入れられるという思い込みが払拭されるなど、多くの気付きがあり、今後に生かすことができるデータを蓄積できたと思います。

Q9・着実に前進されていますがそのコツは?
A・「楽しむこと」と「継続すること」

自分自身が楽しむことだと思います。無我夢中で走り続け、課題をこなす日々ですが、本当に楽しいです。今後も面白いことを探しては挑戦し続けていきたいですね。
また、HPのブログやフェイスブックなどでの情報発信は、2013年に試作品を作り始めた頃から続けています。Facebookを介して、海外のお店から現地で商品を販売したいとオファーをいただいたケースもあります。
発信は誰でもできますが、大切なのは続けること。「新しいネタを探そう」とアンテナを常に張り続けることも、新しい縁を引き寄せると思います。
今後の目標は、日々できることをコツコツと積み重ねること。その先に「畳」という文化が、国外に広がる未来が待っていると嬉しいです。



<編集後記>楽しみながら仕事ができるって素敵ですよね! 織田さんの海外への挑戦は始まったばかり。新作も続々と登場予定なのだそうです。今後の展開も楽しみです。

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【教えてくれた人】織田畳店・ブランドマネージャー織田吉美さん
おだ・よしみ 奈良県生まれ。1900年創業の「織田畳店」で、4代目で夫の織田理さんと共に畳の文化を後世に残すために奮闘。2015年、財布や小物入れなど、畳を使った雑貨ブランド「織田たたみ®︎」を立ち上げ、2016年に「グッドデザイン賞」を受賞。