今回は2018年にRESOBOXで開催したイベントの中から「日本の発酵文化を学ぶ試飲会」をリポートします。こちらのイベントの人気ぶりたるや、用意した50枚のチケットが情報公開とともに即完売するほど! 参加者の中には、クラフトビールのパイオニア「ブルックリン・ブルワリー」の方や、シェフやオーナーなどレストラン関係者の姿も…。日本の発酵文化に対する米国人の注目度の高さを実感しました。
講義に加え、試飲&試食付き!
「日本の発酵文化を学ぶ試飲会」は、創業340年の酒蔵「寺田本家」さん(千葉県香取郡)の「日本酒の奥深さをニューヨーカーに伝えたい」「塩麹や酒粕などの日本酒の副産物はNYで受け入れられるのかを知りたい」との思いを受けて実施。内容はというと、発酵文化のミニ講義に加え、さまざまな種類の日本酒を試飲できたり、副産物を使った料理を味わえたりと、かなり充実!
日本酒の製造工程から発酵文化を学ぶ
日本からお越しいただいた寺田本家24代目・寺田勝さんが日本酒の発酵過程や微細物の働きについて、プロジェクターを使いながら丁寧に説明されると、参加者の皆さんはメモを取りながらじっくりと聞き入っていました。また「日本各地に存在するそれぞれの蔵(醸造場)には、天然の酵母が住み着いており、その力で独特の味が生まれている」というお話には「ぜひ蔵を巡ってみたい!」と目を輝かす方もおられました。
ネクストブレイク必至?! 副産物に注目
さて、日本酒の副産物である「塩麹」「酒粕」といえば、美容食材や万能調味料として人気ですよね。しかし、NYで副産物を知っている人はごくわずか。ちなみに消化酵素をたっぷりと含む「塩麹」は、肉や魚などを漬け込んで調理することで、柔らかく仕上げてくれますし、調味料として使うことで料理のコクや旨みを引き出してくれます。「酒粕」は、たんぱく質やビタミンが豊富で栄養価が高く、近年では飲む点滴と呼ばれるノンアルコールの「甘酒」の原料としても有名です。
初体験の塩麹と酒粕に絶賛の声
当日振舞ったお料理は、そんな日本酒の副産物を利用した「酒粕を練り込んだクラッカー」「豆腐の塩麹マリネ」「酒粕を使ったソース付きバーニャカウダ」の3品。気になる、ニューヨーカーの反応はというと…「酒粕や麹を初めて知った。料理がこんなに美味しくなるなんて感激」「家に常備したい」と大好評! ひょっとするとニューヨークでもパワーフードとしてブレイクする日も近いかもしれないですね。今回のイベントでの手応えを受け寺田本家さんは「今後ニューヨークでも展開したい」とお話されていました。
世界から注目される和食の今後に期待
和食は、2013年にユネスコ無形文化遺産に登録されて以降、国内ではもちろんのこと、海外でもより注目を浴びるようになりました。ここニューヨークでも今回ご紹介した日本酒や、定番人気のラーメン以外に、今後新たなブームを呼ぶ食品が登場する日も近そうな予感がします。皆さんは何がヒットすると思いますか?「日本の発酵文化を学ぶ試飲会」当日の様子や詳しい内容はこちらからご覧いただけます。
●「株式会社RESOBOX」は、日本文化と多文化が響き合い、新たな文化を創出するスペースをNY市内で展開しております。日本文化を核にしたパフォーマンスをアメリカで披露したいとお考えの方はご相談ください。また、上記のような文化事業に加え、海外進出支援サービスも行っております。マーケティングリサーチやイベント出店、米国に合わせた商品開発に関する相談はもちろん、NY在住のアーティストとのコラボレーション企画などもご提案できます。興味がある方はHPをご覧ください。問い合わせはこちらまで、気軽にお寄せください。