【世界に広がる日本文化・マスク編】日米各社が参入 世界に広がる助け合う心 

コロナ対策 マスク

新型コロナウイルスの感染拡大に伴うマスク不足が世界的に深刻です。4月14日現在感染者数約7645人の日本では、外出時に着用していない人はほぼいなくなりました。ドラッグストアやコンビニなどは、売り切れの状態が続いています。また、弊社の本拠地であるニューヨーク市は、マスクの文化が今までは全くなく、着用しているだけでウイルス扱いされ、差別を受けることもありましたが、新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、4月現在では多くの人が着用。現状のところ、お店で入手することが可能です。
それにしても、なぜ日本と米国でこんなにも、マスクに対する意識の差があるのでしょうか。今回の記事ではマスクの歴史と進化について私自身が実感したことや調べてわかったことを紹介します。※ここでは衛生、医療分野でのマスクに特化して執筆します

日本では明治初期に工場の粉塵よけに誕生

マスクが日本で登場した時期は、マスクなどのメーカーで構成する日本衛生材料工業連合会(東京)のサイトによると「明治初期」に工場用マスクとして粉塵よけに利用していたのが始まりと記されています(その前のことはリサーチしても現状は辿れませんでした)。その後、記録に残るパンデミックの中で最も被害が大きく死者が世界全体で推計2千万~5千万人にも上る大災害だった20世紀の「スペイン風邪」が引き金になり、予防品として注目を集めたのだそうです。

パンデミック

以後、インフルエンザが流行するたびに出荷数が増え、形態も進化。現在ではウイルスの侵入を防ぐ目的以外に、花粉対策や喉の保湿、防寒などさまざまな用途でマスクを日常的に着用する人が増加。遠方への旅行の際には移動中に化粧をしなくても良いようなど、顔を隠す理由から着用する人もおり、小顔に見せる効果がある商品、肌が潤う保湿成分を配合したものも登場しています。

一般に日常生活の中でマスクをすることに抵抗がないのは、日本をはじめ、韓国や中国といったアジア。東南アジアなどの都市部では、排気ガスに含まれる粉塵や無舗装道路の土埃を吸ってしまわないように、オートバイに乗るときにマスクをするのが一般的なのだそうです。

なんとあのニューヨークでも遂にマスクが一般的に!

一方、ニューヨークを含む欧米では着用の習慣がないためアジア人とは感覚が異なります。そのため、新型コロナウイルスが流行り始めた2月初旬は「マスク着用=ウイルス」「中国人=ウイルス」といった偏見から暴行事件なども発生しました。

しかし、そんな数カ月前が嘘のように、現在ではニューヨーカーも外出時にはほぼ全員がマスクを着用しています。4月1日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は紙面で「マスクの作り方」と題した記事を載せ、型紙まで載せていました。さらに2日には、デブラシオ市長が記者会見で全市民に対して「外出時にはマスクや布で口を覆うように」と呼び掛け話題になりました。不要論を唱えてきたトランプ米政権も3日、感染者数が世界最多となる中、国民に着用を勧めると発表。欧州ではチェコやスロバキア、オーストリアなど義務化する国も出はじめています。

マスク

なぜ欧米ではマスクが嫌がられてきたのか

実は私がこの文化差を知ったのは、NYへの荷造りをしていた時。弊社代表から「マスクは乾燥しているホテルなどでの就寝時には便利だけど、外出時はウイルス持ちだと思われるので絶対つけてはダメだよ」と釘を刺され、驚きました。その話をイギリスに留学した知人にすると、欧州でも同様とのことです。

理由を調べてみましたが、特定の事柄が見つからず。今のところたどり着いた結論は、単に気候や風土の違いから歴史上で頻繁に登場したか否かなのでは?という答えしか出ませんでした。人間は見慣れないものを目にすると防衛本能が働き、恐怖を覚えたり不快に感じたりします。確かに自分がこれまでマスクを見る機会が少なかったと仮定すると、布などで顔を覆って表情が見えない人が目の前に現れたら、不審に感じます。
今回の大災害が収束する頃には世界は大きく変化し、マスクに対する意識も変化しているかもしれません。

手作りマスク続々! 個人のアイデアが世界中に拡散中

さて、皆さんはマスク不足をどのように乗り越えていますか? 私は備蓄していたものを使ったり、布製のものを洗ったりしながらなど工夫をしています。

ネット上では、靴下やブラジャーなど日用品をリメイクして作る方法が紹介されたり、手作りの際に不足しがちな耳に引っ掛けるゴムの部分をヘアピンで付け替えて再利用する方法などバラエティーに富んだものが日々発信され、良いアイデアはSNS上で拡散され、世界に広がっています。

手作りマスク
手作りマスク

大手から中小企業まで 新商品続々誕生

また、大手スポーツメーカー・米ナイキが、顔全体を保護する医療用フェースシールドの供給を始めたり、シャープが政府の要請に応じて液晶ディスプレーの工場で3月からマスクの生産を始めるなど、様々な分野の会社がマスク生産に続々参入しています。私の地元・広島県でも空調フィルターなどの製造、販売を行うアサヒフィルタサービス(福山市)が空調フィルターの技術を応用し、約10回洗って繰り返し使える「クリーンフィルタマスク」を開発、販売。国産ジーンズの聖地・岡山県では抗菌と消臭機能を持つデニム生地のマスクが次々と製品化され話題になっています。

今、最も必要とされ、物凄いスピードで進化を遂げているマスク。全ての人の手元に不自由なく行き渡る日が近いことを祈るばかりです。

出典:一般社団法人 日本衛生材料工業連合会「マスクについて」
(http://www.jhpia.or.jp/product/mask/mask3.html)閲覧

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