パンデミックで様々な業界がオンライン化を進めたこの1年。今回は、日本食や日本酒の全米向け販売サイトについて、注目すべきものをいくつか紹介します。
❶米国展開する41店舗の日本食レストランずらり「UMAMI Square(ウマミスクエア)」
全米にある日本食レストランのラーメンやカレー、スイーツ等のミールキットがオンラインで購入できるサービス。JAPAN BLOCK FAIR, INC. という、ニューヨークで毎年開催される日本食のストリート・フェスティバル「JAPAN FES」を主宰する企業が、パンデミックをきっかけに開始しました。
41店舗、150を超えるメニューが販売されており、特に日本食や日本食レストランにアクセスしにくい地方の方々も、本場の日本食を楽しむことができます。パンデミックでミールキット業界自体に火が付く中、日本食に特化した新たなサービスとして期待できそうです。
NYに出店したい日本の飲食業界の方は、主催者のフェスに注目を!
ところで、このJAPAN FES、集客力は数千人規模で、日本食系のイベントの中でも随一。一挙に集まった各店舗のブースに長い行列ができます。今後ニューヨークに店舗を構えたいレストラン業界の方にとっては、最高の腕試しの場。パンデミックで昨年は中止となっていましたが、今年は夏以降再開される見込みですので、自粛期間を超えて一層の集客が予想される今年のJAPAN FESにぜひ挑戦されてみてはいかがでしょうか。
❷在米日本人がターゲット! 和食の弁当屋が提供する「BentOn(べんと・おん)」
元々、アメリカ人をターゲットに弁当の販売をしていましたが、パンデミックを契機に、在米日本人向けに自社の弁当のミールキットを提供するサービスを始めました。厳選食材を使用し、栄養士も監修する「美味しく健康的で便利」なミールキットは、多くの日本人に注目されています。現在、東海岸14州へ配送可能となっており、今後配送エリアは広がる見込みです。
❸厳選された日本酒が毎月自宅に届く「Tippsy(ティプシー)」
こちらは日本酒に特化したデリバリーで、中でも人気なのが、99ドルで300㎖ボトル6本がセットになったSAKE BOX。酒の種類や味をもとにバランスよくキュレートされたセットは、日本酒を知るためのトライアル目的やギフトとして最適。都市部以外の地域ではまだまだアクセスしづらい日本酒も、このサービスでより広範囲の方々に楽しんでもらえそうです。州法によってアルコール飲料の厳しい規定があったり、配送業者によってアルコール配達の規則が違ったりする点で、ビジネスにとってアルコール飲料の扱いのハードルは高いですが、そこをクリアし、新たな日本酒専門のデリバリーサービスを提供するTippsyの今後に期待が持てます。
【お知らせ】
同名のポッドキャスト番組もオンエア中です。
今回ブログで綴った内容を詳しく解説している(5:46〜)ほか、NYで子育て中の日本人アシスタントが担当する「大塚ミホのNYライフ」も聞いて頂けます。ちなみに今回のテーマは「私が活用中のオンラインサービス」。NYの育児をする大塚さんが、子どもをバイリンガルに育てるために使っているサービスとは…。
以下がリンクです。ぜひ聞いてみてください。