格別に美味しい日本産米「日本産米=カリフォルニア米」と勘違いしているアメリカ人が多い⁈

米国市場における米事情

米国で暮らす日本人にとって、必要不可欠なコメ。ここアメリカでも「日本産米」を購入できますが、「日本産のように見えるコメ」も多数販売されています。
例えば「錦」。パッケージには漢字が大きく表記されているため、「日本のお米」と勘違いされがち。しかし、よく見るとカリフォルニア産で、粒の大きさなども違います。

米は大きく分けて3種類 

まず、大前提としてコメを食べる文化の国は世界各地にあり、種類は大きく分けて「ジャポニカ米」「インディカ米」「ジャバニカ米」の3種類があります。

①ジャポニカ米(生産量=コメ全体の2割程度)

日本で栽培されているコメのほとんどは、「コシヒカリ」「あきたこまち」を代表するジャポニカ米の「短粒種(Short Grain)」。短粒種は、粒が小さくて短く、炊くと艶や甘みが出て、冷めてもおいしいのが特長です。
ちなみに、冒頭に書いた「錦」もジャポニカ米。ただし、コメの大きさが短粒種より少大きい「中粒種(Medium Grain)」なので、見た目や味が異なります。熱を加えると粘り気が出る特長は同じです。生産量はお米全体の2割程度です。

②インディカ米(生産量=コメ全体の8割程度)

ちなみに「インディカ米」で有名なのは「タイ米」や「ジャスミンライス」。カレーなどのソースと相性が良い「長粒種(Long Grain)」で、アメリカでは最も流通しているタイプです。単体で食べるよりも料理と合わせて食べるのに向いています。

③ジャバニカ米(生産量=1割に満たない希少なコメ)

味も特徴も「ジャポニカ米」と「インディカ米」の中間的な存在。
生産量が少なく、東南アジアやイタリア、スペインなどで栽培されています。日本で見かけることはほとんどないレアなコメです。

米国在住の日本人が好んで食べる米は?

さて、さまざまな種類があるコメ。
米国で最も流通しているのはインディカ米ですが、日本人にとっての故郷の味はジャポニカ米ですよね。NYにある日系のスーパーには、東北産のコシヒカリをはじめ、島根県のブランド米「仁多米」など、歴とした日本産の販売もありますが、高価なため日常に取り入れるにはハードルが高いのが現状です。

ここでは、米国で販売されているある程度の価格帯のコメを紹介します。

まず、在米日本人の間で圧倒的に人気なコメといえば田牧米(TAMAKI)ゴールド
米国で数少ない日本人コメ農家である田牧一郎さんが、カリフォルニア州で作られています。ジャポニカ米・短粒種で、日本産のおコメに近い味や風味が魅力的。価格は約7キロ入り50ドル前後と高価ですが、高級レストランでも使用されるなど、美味しさは折り紙付きです。

田牧米
田牧米(TAMAKI)」のHPより

次に、少し価格を抑えつつ味を追求する日本人が好んで購入しているのが「かがやき」「玉錦」「祭り」など。いずれもカリフォルニア産のジャポニカ米で、粘り気や甘みがあります。
さらに値段を抑えたい人は、冒頭でもお話しした「錦」を選びます。ジャポニカ米ですが中粒種なので、見た目からして異なります。炊き立ては問題なく食べられるという意見が多いのですが、時間が経つとパサパサになってしまうのが弱点です。

カリフォルニア米の9割は中粒米

データを見てみると、カリフォルニアで栽培されているコメの90%が中粒米で、短粒米はたったの8%に過ぎないことがわかりました。

要するに米国産でメジャーなコメは、カリフォルニア産の中粒米ということです。中でも、カリフォルニアではバラを意味する「カルローズ」(日本のコストコでも販売されています)という商品が、最も多く栽培されていました。

さらに流通の観点からも調べると、多く食べられているのは長粒米。
コメの輸入のデータを見ると、米国が輸入しているコメの原産国ベスト3はタイ、インド、パキスタン。ちなみに日本は20位以下でした。

そんな米国におけるコメの消費量生産量は、この40年間はほぼ右肩上がり。寿司のブームもあり、ずいぶん食べられるようになりました。

もちろん、白人さんの需要が増えただけではなく、世界各地の人が移り住んだということも大きな要因の一つです。

アメリカ人に日本産米の魅力を伝えたい

ポッドキャストでRESOBOX代表の池澤が、渡米したばかりの頃にホームステイした家のホストマザーが「日本のお米でしょ?」と言って買ってきてくれたのが中粒種の「錦」だったという話があります。

米国人の多くは、日本産のコメをこれらのようなカリフォルニア米と勘違いしているケースが非常に多いと知っていただける一例です。

日本で暮らす日本人は「アメリカのコメは美味しくないのでは?」と思っている人もいるのでは? 実は意外にもカルフォルニア産の日本米も美味しく進化しています。
多様化した日本では、パンが流通して相対的にご飯を食べる比率が減ったこともあり、コメの消費量は右肩下がりです。政府は、世界に広がる和食ブームを背景に、日本産米の認知度を上げ、コメを含む日本産食品の輸出拡大を目指していると発表していますが、このままでは、米国産のコメに市場を支配されてしまうかもしれません。

日本産米は米国進出&差別化を急ぐべき!

日本産米の米国輸出が遅れている理由の一つとして、精米が考えられます。
日本で精米してから米国に船で輸送すると、運ぶだけで3カ月ほどが経過し、米国のバイヤーにとって魅力的ではなくなってしまうわけです。
ポイントはいかにアメリカ国内で精米をするかですが、最近少しずつ、そういった業者が現れ、これまで米国で見なかった日本産米が市場に登場し始めました。

米国人の多くは、簡易的な「ライスクッカー」と呼ばれる機械でコメを炊いているため、炊飯器の技術で米の味が変わると知っている人は少なく、炊飯器自体も多くの種類が販売されていないのが現状です。

RESOBOXでは「例えば農家さんや家電メーカーさんと一緒に、日本産米と炊飯器のイベントができたら?」など、様々な手法で日本産米の美味しさや魅力を米国に普及させたいと考えています。

NYで米のイベント
東洋ライスさまと一緒にイベントを開催した時の様子。こちらの記事で詳しく紹介

弊社と共に、日本を広めるプロジェクトを企画いただける企業さまや自治体の方々は、是非ご連絡ください。幅広いジャンルでのアイデアをお待ちしております。

●弊社代表の池澤が出演するPodcast番組「ニューヨークでビジネスやってますが?」の第10回の放送では、「NYにおける米事情」について、RESOBOXの取り組みと共に詳しく紹介しています。
「Podcast」はこちら

興味のある方はぜひご覧ください。

米国市場における米事情