Jehangir Mehtaシェフとオンラインでイベント開催

〝料理の鉄人〟Jehangir Mehtaシェフ

今回は、18回のブログに続き、NYの有名シェフによる九州の食材を使用したクッキングイベントの第二弾について。
本プロジェクトは米国にて九州産食品を売り込むことが目的。クライアントである九州貿易振興協議会から依頼を受け、弊社RESOBOXと共催で実施しました。2021年3月24日に開催した二回目では、Jehangir Mehtaシェフを迎えての開催です。
同名のポッドキャスト番組もオンエア中です。今回ブログで綴る内容を、より詳しく解説しています。ぜひ聞いてみてください(本ブログの内容は20:12〜)。

【シェフ2】NYの料理界におけるサステナブルの先駆者Jehangir Mehta氏
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そうめん・どんこ椎茸・粉納豆・ねぎドレッシング

NYは、サステイナビリティ(持続可能性)の観点を全面に押し出した自然食系シェフの多いLAと比べて意外にもまだまだ発展途上中。その中で、Jehangirシェフは同ジャンルにおける先駆者であり、多くの若いシェフに多大な影響を与える存在です。また、人気料理番組「Iron Chef America(米国版”料理の鉄人”)」での受賞歴や、日本でのスイーツ販売の経験を通し、日本食への知識は今回同クッキングイベントを担当した三名のニューヨーク在住シェフの中でも特に深いものがあります。健康志向のイメージがある日本食材の特徴を、日本人シェフとは異なる形で引き出し、米国の消費者にアピールすることができる数少ないシェフと言えるでしょう。

今回のプロジェクト中にも、「料理の鉄人」の撮影で「築地に行った時の感動が忘れられない。日本の食材の新鮮さや質の良さに大いに感銘を受けた」という話を何度もしてくれました。また、高島屋で自分のデザートが一時期取り上げられたのも良い思い出とのこと。

また、彼自身プライベートでもポン酢や豆腐、海藻、ワサビ、味噌、椎茸といった日本食材を多用され、ご自身が経営されるレストランでも重宝しています。

以下が、今回Jehangirシェフが選んだ食材です。

黒五そうめんなど

小林甚製麺(長崎県)の黒五そうめん

「小林甚製麺」は、そうめん、うどんなど高品質な麺を作られている長崎県のメーカー。今回のイベントでJehangirシェフは同社のそうめんをスイーツとして使用。健康志向の富裕層をターゲットをターゲットに、異色の調理法でアピールすることで、現地麺メーカーとの確実な差別化を狙いました。「黒五そうめん」は、黒米、黒大豆、黒胡麻、黒松の実、黒花梨の五種類の素材の粉末を練りこんだ、風味の豊かなそうめんです。

杉本商店(宮崎県)のどんこ椎茸

宮崎県に拠点を構える「杉本商店」は、社長の卓越したリーダーシップなど米国にて成功する要素を多数兼ね備えた素晴らしいメーカー。商材の美味しさはもちろんのこと、障害者を工場に雇用する姿勢も含め、地場経済への貢献にも積極的です。
実はJehangirシェフは米国でキノコ全般のPRを行う団体「The Mushroom Council」のメンバーで、椎茸は最も好きな食材の一つと公言されています。協働する周囲の椎茸農家との密接に連携して生産された質の高い椎茸には、そんなシェフも大絶賛でした。

そのもの(福岡県)の粉納豆

原料そのものにこだわった体に良い商材を製造販売する「そのもの」(福岡県)。今回シェフに選ばれた「粉納豆」は、粒状の納豆に抵抗のある人も、粉末状で摂取しやすい画期的商品。ビタミンK、B、ナットウキナーゼ、その他多くの栄養素も含まれています。また、同社は高品質な納豆のサプリも開発されているため、今後米国に本格進出した際には、既にアメリカ国内に既存する他国製の商品と比べ競争力が見込まれます。

朝倉物産(福岡県)の海苔たっぷりのねぎドレッシング

自家農園産の朝採れねぎで手作りする「ドレッシング」が定評な「朝倉物産」(福岡県)。次回紹介する同オンラインクッキングイベント第三回目を担当するイタリア人シェフMichele Massari氏、一回目を担当したGeorge Mendesシェフにも「こんなに新鮮で質の高いネギがふんだんに使われているものは米国になかなか存在しない」と絶賛された同社の商品。いくつかあるバリエーションの中から、Jehangir氏は有明産の板海苔一枚を全て使用した贅沢なこのドレッシングをチョイスされました。

米国版〝料理の鉄人〟が、世界中から集まる一流シェフの卵に日本の注目食材をPR

今回のイベントでは、世界有数のシェフ養成学校であるInstitute of Culinary Education (通称ICE)の生徒や教授をメインに限定招待することに致しました。

シェフ養成学校ランキングでは、ニューヨークのHyde ParkにあるThe Culinary Institute of America(2018年に日本酒の獺祭(旭酒造)の東海岸の拠点設置を招致したということで日本でも有名になりました)が世界ランキング1位の常連ではありますが、ICEも、世界で常に3、4位に位置する有名校。世界中で活躍する一流シェフを目指し、さまざまな国籍の生徒さんが通っています。

ちなみに、今回の全三回に渡るオンラインイベントは、意図的に、一般向けではなく、食に関する業界の方々のみを招待。二回目となる今回は「将来有望なシェフの卵たちに対して日本食材を紹介できる機会を設けたい」という思いから、優秀な生徒が集まる料理学校に着目し、このICEの学長に相談。「同校の授業で使う食材としての採用」や「学生シェフとのコラボが実現できたら面白いかも」と、嬉しいご意見も頂き、ご協力いただくことになりました。

前回のGeorgeシェフとのイベントと同様、zoomで実施。公開参加者は同校の生徒48名、教授1名、後にNY外からのリクエストもあったため、他の料理学校の生徒6名も参加して頂くことになりました。

余談ですが、NY外の料理学校の生徒6名は、インスタグラムを通じての接触でした。

参考までに、今この放送を聞かれているメーカーさんで「学生シェフとコラボをしてみたい」「興味がある」という方々は、ハッシュタグ「#Student Chef」とインスタグラムで検索をすると、多くのシェフの卵との出会いが待っています。自社のテイストにあった方を選び、メッセージを送ってみてはいかがでしょう。

前回のGeorge氏のイベントと同様、イベントでシェフが何を料理してくれたのかは、こちらの動画をご覧頂ければと思います。

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