NYCで満員御礼「飾り巻き寿司クラス」の魅力とは?!

飾り巻き寿司

突然ですが、海外では「日本人=寿司」のイメージがかなり浸透しています。

例えば、持ち寄りパーティーなどに参加すると「日本人といえば寿司でしょ! 寿司を作って持ってくるのが常識」という無言のプレッシャーが…(笑)。

しかも、アメリカ人の言う寿司とは「握り寿司」ではなく「巻き寿司」のこと。巻き寿司も、日本で一般的な海苔巻きタイプではなく、ご飯で海苔を巻いた「逆巻き」のスタイルが基本です。

主催する文化教室でニューヨーク初の「飾り巻き寿司クラス」を開きました

さて、僕の会社RESOBOXでは、2011年の創業以来ニューヨーカーに対して日本文化を体験できるクラスを自社店舗にて提供しています。内容はというと、墨絵、生け花、けん玉、百人一首などバラエティーに富んだラインアップ。今はコロナの影響でオンラインでの開催になっていますが、毎週、毎月のように開催していました。

中でも人気なのが16年からスタートしたNYで唯一の「飾り巻き寿司」のクラス。
海苔で巻くご飯や具を工夫することで、切り口が花や動物の絵柄になる、巻き寿司の進化版で、日本ではずいぶん広がっています。

そもそも、このクラスを始めた切っ掛けですが、最初はインスタグラムなどのSNSで見かけて、「これは面白そう」と感じたことでした。

どうにか教室を開けないものかとリサーチをすると、東京に「JSIA 寿司インストラクター協会」という組織を発見。すぐ問い合わせたところ、生徒に教えられる一級の資格を持ったインストラクターさんがニューヨークに一人だけいらっしゃることが判明!、ご連絡したところ、「実は私もこちらでクラスを開きたいと考えていたんですよ」とおっしゃってくださり、とんとん拍子に話が進みました。

クラスの開催方法ですが、うちの文化教室は基本的にレクチャー形式ではなく、参加者に体験してもらうスタイルで実施しています。

ビジネスとしては、人数がどうしても限られてしまうため非効率的ではありますが、先生と一緒にステップを踏むことで、内容が身に付きますし、何より楽しんでもらえるので、最大で10名を目安にしています。

最初は全く流行らず苦労 原因は米国人の「添加物入り」という思い込み

冒頭で、人気のクラスと言ったのですが、クラスを始めた当初は全くお客さんが来なくて苦労しました。特に初回、2回目は予約者がゼロだったり、一人だったりで…。

そこで、他クラスやレストランによく来てくださるお客さんに「何が悪いのだろうか」とリサーチしたところ、

常連さん:「面白そうで興味はあるんだけど、なんだか美味しそうじゃない…」
僕:「え??綺麗だし美味しそうじゃん?」
常連さん:「だってあのピカチュウや花などのカラフルな色。着色料でしょ?」
僕:「な、なんと。そこか!」

そうなんです。よくよく聞いてみると、皆さん着色料を使ってると勘違いされていたんです。実際はピカチュウの黄色は卵で、花の紫はビーツという野菜だったり…、全て自然由来のもので作られていて、味も美味しくなるように工夫して組み合わせているのですが、この説明ができていなかったことが敗因だったわけです。

早速、募集要項のページに「食品添加物は一切使用せず、食材の色を生かしている」と、一文加えたところ参加者が一気に増え、3回目からは毎回ほぼ満席に!これまでに40回以上のクラスを開催しています。

「どんな人が参加するの?」とよく聞かれるのですが、僕の会社の文化教室は全て英語で開催しているので、日本人以外の方が大半ですね。

また、料理好きの方というよりは、「カップルでデートイベントの一つとして」「面白そうだから、一人でふらっと」「手作りできるようになってパーティーに持参して目立ちたい!」など、ライトユーザーがメインです。そういうカジュアルな層に楽しんで頂けるコンテンツを探していたので、ぴったりでしたね。

誰でも簡単に作れて、パーティーのヒーローになれる!

人気の理由は3つ。

①誰でも初見で作れる
プラモデルのように、材料さえ用意できれば、あとは組み立てるだけでOK。

②絶対に可愛く仕上がる
具材の位置が少しずれてしまっても、それが「持ち味」や「個性」になるので、料理が苦手だったり不器用だったりしても、愛嬌たっぷりの「ブサ可愛い」逸品に仕上がります。

③サプライズ感
最後に包丁を入れて断面が出た時の感激が凄いんです! そこから生まれる会話や交流もポイントです。

みんなで作ってわいわい楽しみながら一緒に食べる。

鍋を囲んだり、手巻き寿司パーティーなどもそうですが、日本らしい食文化ですよね。
これらの良い要素が凝縮された「飾り巻き寿司クラス」。数多くの文化教室を開催している僕ですが、その中でも特に自信を持って提供しているクラスの一つです。

今後は認定講師の育成も!

今後の展開ですが、東京に本部がある「JSIA 寿司インストラクター協会」や、現在講師として活躍してくださっている、浩代・ベルモンテさんに全面的に協力していただき、NYで認定講師を増やす取り組みをはじめています。

ベルモンテさんにはクラスの講師以外に、テレビなどのメディア取材も受けてもらっていますが、アメリカに広げていくためには、日々さまざまな場所で教室を開くなど、もっともっとマンパワーがいります。

そのためには「講師養成クラス」がどうしても必要。講師にも1級、2級…と段階があるのですが、そういった方々を育てていきたいと考えています。

また、飾り巻き寿司は、アートな要素が強く、作り手によって個性がでるため、NYに集う様々な国の人が講師になることで、日本人が思いつかないデザインや具材、味の組み合わせなどが生まれることも楽しみです。

コロナが落ち着いたら、一気に進めますので、是非ご期待ください。

Netflix社、Dropbox社などなど…IT大手への出張教室も実施

実は、この「飾り巻き寿司クラス」もそうなのですが、うちで展開している「盆栽」「墨絵」などの日本文化クラスは、特にデザイン系に関心のある若い世代が注目。企業からは「社員教育」に使いたいと要請を受け、出張クラスも提供しています。

直近だと、ニューヨークに拠点を置くIT大手のDropbox社やMicrosoft 社、チャットツールで注目されているslack社、Netflix社などで出張クラスを実施。

日本的な無駄を省くデザインを体感することが、アイデアやビジネスに生きるという発想(会社のブログで詳しく書いているので是非ご覧ください)であり、グローバル化に伴い、さまざまな国の文化に社員が触れ、教養を身に付ける取り組みに注力されている現れだと感じています。

うちの事業としても、こういったIT大手のエンジニアやデザイナーなど、影響力のある方々に、究極のデザインを学ぶことに繋がるなどのベネフィットも加え、日本文化の魅力を知ってもらい、より多くの人に広げていこうと考えています。

僕のポッドキャスト番組ではより熱くクラスに関して語っていますので、以下聞いて頂けたら嬉しいです。米国での納豆事情もお話ししているので食に関心のある方は特に楽しんでいただけると思います。

飾り巻き寿司