4月23日、米国で映画「鬼滅の刃」上映スタート

鬼滅の刃

今回のブログでは北米でも遂に公開が始まった「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」について綴って参ります。ポッドキャストでは今回ブログで綴る内容をより詳しく解説しているほか、NYで俳優を目指し奮闘中の番組アシスタント・アレックス君が、米国におけるアニメ業界事情についてより詳しく語っています(本ブログの内容は5:12~)。ぜひ聞いてみてください。また、米国のエンタメ事情に関しては、「エンタメ界が変えるアジア人のイメージ。米国の一般消費者向け日本商材は、今からが面白い」ページの記事でもお話ししています。

【TOPIC】
4月23日、米国で映画「鬼滅の刃」上映スタート

みなさんご存知の大ヒットアニメ”鬼滅の刃”の最新映画「無限列車編」(Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba the Movie: Mugen Train)が全米で公開となり、見てきました。4月22日にプレミア、23日公開、世界一の映画館チェーンである「AMC Theatres」をはじめとする、約1600の映画館で上映開始。英語吹き替え版と、英語字幕版の二通りがあります。

実は、英語吹き替え版より、日本語の音声で聞き英語の字幕を読むバージョンの方が現地のアメリカ人にとっても人気があり、実際に映画館でもそちらの方に多くの時間枠が設けられています。これは外国の作品は現地の言葉で聞きたいというニーズのほか、アメリカの声優のスキルが(日本の声優と比べ)あまり高くない、外国映画の雰囲気に映画があいにくいなど、いくつか理由はあるようです。

R指定にも関わらず 海外アニメとしては最大のヒット作に!

同作品は(日本と違い)R-ratingに指定されており、17歳以下は21歳以上の成人が同伴する必要がある作品ということで、もしかしたら客足に影響が出るかもという予想は事前にされていましたが、蓋を開けると予想以上の大ヒット。公開最初の週末で、$21million(約23億円)の売り上げとなり、これは外国語の映画として米国で過去最大のヒット(それまでの一位は、2004年公開の中国映画の「Hero」の$18million (19.5億円))となりました。

同時期に上映開始となった話題作の「モータルコンバット(Mortal Kombat)」の同週末の売り上げは、$23millionの売り上げであり「鬼滅の刃・無限列車編」より若干多いのですが、「鬼滅」が1,600の映画館で上映されている反面、こちらは3,000の映画館で上映されているということで、一上映当たりの人数は「鬼滅」の方に軍配が上がったというところでしょうか。

このような日本的なアニメがまだまだ大衆的ではないアメリカではありますが、公開直後の初動が良かったため、ここ数日多くのメディアが「鬼滅」を取り上げ始めており(多くは高評価の論調)、興味を持つ方も多いのではと思いますので、ここからが本当の勝負になるかと思います。

劇場に足を運ぶと映画館“推し作品”ということが一目瞭然!

実際、僕が24日に観にいった際には、ほとんどの観客はアニメファンの方々。「鬼滅」のTVシリーズはアニメ配信サービス大手である「Chrunchyroll」でAnimne of the Year 2020を獲得するなど米国のアニメ配信サイトなどでも大人気であったためこれは当然予想されていたことですが、一般的には50%など興行収入が落ちる2週目以降にアニメファン以外の方々が見に来るという事態にもしなれば、米国における日本のアニメ作品への認識・評価に関して新しい展開となると思われ、その点でも興味深く見ていきたいと思っております。
余談ですが、現在米国で上映されている「モータル」には浅野忠信さん、真田広之さん、また「ゴジラ&コング」には小栗旬さんが出演されており、「鬼滅」も含め、日本人にとっては身近に感じられる作品が目白押しとなっております。

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