前回の記事で、沖縄エクスカージョンズさんが沖縄の食文化を世界に広めるにあたり、主軸となるテーマがあるとお伝えしました。今回は具体的に、そのテーマをどう展開させていくかをご紹介します。
沖縄の「長寿」という魅力
護得久代表が着目した沖縄の大きな魅力、それは長寿であることでした。平均寿命が世界トップレベルなだけでなく、生存最高年齢が3人続けて日本人となるなど、長寿大国として知られる日本。中でも沖縄は長らく長寿県として知られています。「おじい」や「おばあ」と聞くと、沖縄県出身の人でなくとも、なんとなくイメージが浮かぶ人は多いのではないでしょうか。沖縄はお年寄りが元気に活き活きと暮らす場所として認知されているのです。
ブルーゾーンという「お墨付き」
世界中の長寿地域を調査しているアメリカの研究チームが指定した、4つの「ブルーゾーン」というエリアがあります。これは世界的に長寿者の割合が高い地域を指しており、その共通点は何か、長寿の秘訣は何かなどを発表しています。このブルーゾーンに、ギリシャのイカリア島やカリフォルニアのロマリンダ、コスタリカのニコヤ半島と並んで沖縄が入っているのです。沖縄の長寿という魅力は、日本国内だけでなく世界認められていると言えます。
沖縄のブランド価値を最大限に高めるために
そして沖縄の長寿を支えているものこそが、その食文化。ここに価値を見出したのです。「沖縄の食はとても健康的で、これが長寿につながっている」というアピールは、外国人にとっても非常にわかりやすく興味を引くものです。実際にブルーゾーンの公式サイトでも、長寿地域で食べられている食事やレシピが紹介されています。護得久さんは自社のツアーでも長寿をテーマにし、市場ツアーや料理教室を通じて長寿の食文化を紹介。具体的には、健康に良いとされる沖縄の食材やその調理法を外国人に向けて発信しているのです。実際に、沖縄が長寿の島だと知って訪れ、興味を持って参加している人も多いといいます。
どの食材から世界進出を始めるか?
長寿をテーマに沖縄の食を世界発信するにあたり、大切になるのがどの食材を中心に輸出するか?ということです。黒糖や紫芋、豆腐など沖縄には数多くの名産品があります。健康的な体を維持するのに効果的で、栄養価の高い食品がひしめく中、具体的にどの食材が、なぜ選ばれたのか、次ページでご紹介します。
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