「ニューヨークから世界に日本文化を広める」というコンセプトの下、経験も知識も資金もコネクションも全くなかったくせに思いつきで立ち上げたビジネスも、創業10年となりました。
数値的に良い区切れですので、今まで様々な事業を通し得てきた経験や知識、また現在・未来に行われる無数のプロジェクトについて少しずつですがシェアしていく場を作ろうと思い、この度ポッドキャスト「ニューヨークでビジネスやってますが?」を始めることにしました。(※2021年5月からはリニューアルしタイトルが「ニューヨークの中心で日本を叫ぶ」になりました)
本日1月2日から週2回更新、「NYにおける”日本”関連ビジネス」に興味がある方は聞いて頂けたら嬉しいです。はっきり言ってしまいますが自社の宣伝でもありますので、日頃僕が進めているプロジェクトに関連する話が中心となりますが、食品、工芸品、パフォーミングアーツ、医療、などなど様々な分野の方々と仕事をしておりますし、もちろん自社の話だけではなく関連するローカルのビジネスについても大いに話をしていきますので、多くのジャンルの方にご興味を持ってもらえるのかと思っております。
当初は業界の方々向けに関連ビジネスの分析や書籍・論文の紹介などを中心に真面目に語り続ける玄人好みの放送にしようと思い収録をしていたのですが、日本在住の方にもっとNYにある日本を身近に感じてもらいたいと考え直し、自社のスタッフをアシスタントにし固くなりすぎないようカジュアルに、ロゴもかわいい感じのものに変更しました。
ちなみにカジュアルと言っても、美味しいお店とか流行りの観光スポットとか、コロナの状況とか「ニューヨークらしい」と一般的に思われがちな話は一切しませんので、そのような内容を求めている方は異なるブログやYoutubeなどを見られることをお薦め致します。
その代わり、
「ミシュラン星付きのポルトガル人シェフに日本産椎茸を試食してもらった時のフィードバックについて」
「全米有数の巨大植物園で盆栽を育てているアメリカ人盆栽師とIT大手のDropbox社で盆栽クラスを開いた時のエンジニア達の反応」
「石のインスタレーションで有名なNYの博物館に、日本の石工職人が作った工芸品を売ってきた話」
など、全て僕自身がここNYで自ら企画、実施してきたことを実体験に基づき語っていきます。
ということで、以下第一回の放送となります。現時点ではSpotifyのみの登録ですが、二週間内にApple Podcast, Google Podcast, Amazon Music, Overcastなどでも聴けるようになる予定です。
初回ということもあり、アシスタントの大塚ミホさんの紹介から始まり、僕がNYで行っているビジネスについて説明しております。
僕の会社の事業は、
大きく分けてクラス、イベント、カフェ、展示から成る”文化事業”と、米国(主にNY)への進出を目指す日系企業をサポートする”海外進出企業支援事業”の二つに分かれおり、各々を簡単に紹介しますと、
[文化事業 – イベント]
日本食材の紹介、酒の試飲会、日本から招いた工芸士によるワークショップ、ライブ演奏・パフォーマンス、映画の試写会など年間40-50回を越える数のイベントを開催。(現在はコロナのため激減ですが、、)
[文化事業 – クラス]
こちらもコロナのため店舗内でクラスができず現在は限られたものだけの提供となっておりますが、普段は墨絵、漫画制作、折り紙、クッキング、かるた(百人一首)、けん玉、プラモデル制作、盆栽、など多くの日本文化クラスを開催。
[文化事業 – レストラン]
NY市内に所有する店舗にて日本食(ラーメンなど)を提供。
[文化事業 – 展示]
店舗内にて、「日本を伝えるアート」の展示を月替わりで実施。
[海外進出企業支援事業]
中小企業を中心とした日本企業の米国での事業展開をサポートしています。市場調査はもちろんのこと、マーケティング戦略の立案、NYでの営業代行だけでなく、当社が運営するECサイトやレストランでの商品販売も実施。情報収集やアドバイスに止まらず、結果を重視した活動をモットーにしています。
一見全く異なる二つの事業ですが、ポッドキャストでも「両輪」と表現しているようにそれぞれが連携していて、例えば、クラスやイベントが目的で集まった日本文化好きのニューヨーカー(99%以上が非日本人)に対し、米国進出を目指す企業の商材のテストマーケティングをしています。意見を集める際には、ニューヨーカーであれば誰でも良いのではなく、人種や趣味嗜好を考慮し、商材が実際に店舗に並んだ時に購入する可能性が高い人にターゲットを絞ります。このようにしてより的確な意見を集め、確実な海外展開のサポートを実施しています。
海外進出企業支援事業での儲けを文化事業に投資することで、より良い文化コンテンツを制作、イベントを開催することが可能になり、より多くの日本ファンの方々が集まるようになります。そしてその結果、進出企業の市場調査を実施する際の母体数が増え、より正確なデータを得ることができるようになりますので、両方の事業が存在し連携することによって成り立つビジネスモデルとなっています。
是非ポッドキャストをお聞きの上、ご意見頂けたら幸いです!
次回は1月6日配信予定となります。「デリバリーアプリ攻防・前編」と題し、米国で飲食店運営の際必須となるUber EatsやGrubhubといったアプリについて、業界話を中心に、契約段階から実際に過去に数万件の注文を自ら直接捌いてきた僕自身の経験も含め、話をしていこうと思います。