【コロナ禍の海外進出 徹底分析⑤】NYに御社の営業マンを!日払い雇用も可能 現地スタッフの重要性

コロナ禍の海外進出のポイント

海外進出を目指す日本企業から寄せられた質問に、Q&A方式でお答えする本シリーズ。第5回目は前回からお話ししている「米国市場に参入するための方法」の続きです。海外でのビジネスは、言語の壁や文化の認識不足で苦労するケースが多いため、海外に支社がない企業の場合、現地でのパートナー選びが成功へ近道といえます。ポイントを押さえれば、自社のスタッフが海外出張するより、低コストで効率的に事業を進められます。

Q/現地に繋がりのある商社や雇用している営業マンがいません。結局、雇わないといけないのでしょうか?
A/確実に進出するならマスト 日払い雇用も可能 

本気で進出を考えるのであれば、居た方が良いでしょう。しかし、海外展開は考え始めたばかりで資金がないケースもあると思います。その際にお勧めしたいのが、自社だけではなく米国進出を目指す複数の業社で1、2名のを採用し、経費を分担するという方法です。例えば「複数の酒蔵で組んで協会を立ち上げて一人の営業マンを雇う」「付き合いのある銀行などの金融機関に〝米国での営業マンがいない、足りない〟という同じ悩みを抱えた企業を紹介してもらい繋がる」なども可能でしょう。弊社では同じ地域の企業が集まったチームなどを担当したことがあります。
さて、営業マンを雇う際の雇用形態ですが、大きく分けて一般的に「①日払い雇用」「②月額払い雇用」の2通りがあります。

  1. 日払い雇用…アプローチ自体は日本の本社で行い、試食会などのミーティングが入った時だけ、現地の方に日払いで動いてもらう
  2. 月額払い雇用…アプローチからPRまで、全てを含めて現地の方に月額払いで動いてもらう

もちろん御社の社員が一週間程度出張して業務を行う方法もあります。しかし、渡航・宿泊費などを含むとコストが増大し、距離がある場合は迅速な対応も困難です。現地の人間の採用はオプションの有効な手段の一つといえるでしょう。

Q/現地の営業マンを雇うメリットは?
A/コミュニケーションを円滑にできる最大のツール

大きなメリットとして下記の五点が挙げられます。

  1. 英語が堪能で、その土地の文化に慣れている
  2. 米国で就業可能なビザがある
  3. 現地に人脈がある
  4. クライアントに対して迅速に対応できる
  5. 車での営業が可能

皆さまもご存知の通り、ビジネスを行う上でコミュニケーションはとても大切なツールです。日本には日本のマナーがあるように、国や地域によって様々なマナーやルールがあります。海外でビジネス展開するのであれば、その国の文化を知ることはマストといえるでしょう。現地スタッフを雇用することは、スムーズに海外進出を進められるだけではなく、それらを学ぶ良い機会にもなります。

また⑤に関しては、現在NYの中でも注目されている「ロングアイランド」など、地方をターゲットにする場合、車はないと営業ができません。営業マンについてご興味がある方は是非弊社までご連絡いただければと思います。

Q/テレビや新聞などのメディアで報道されるニューヨークを見ると、厳しい状態が続いているように感じますすが、実際はどうなのでしょうか?
A/現状は地域差あり しかし、米国市場の魅力は今後も揺らぐことはないでしょう

メディアで報道されるのは、ニュースにして視聴率が取れる話題を持ったほんの一部分といえます。当たり前ですが、住民は普通に生活しています。
ニューヨーク市はかなり広く、マンハッタン、ブロンクス、クイーンズ、ブルックリン、スタテンアイランドという五つの地域の総称です。そして、現在注目されているのが、その東側にあるロングアイランドという広大な地域です。美しいビーチやワイナリーがあり、通常時は富裕層が別荘などを持つ地域として知られています。ロックダウン後は多くの人が移住し、不動産価格も上昇中です。このエリアでは屋内飲食も50%許可されており、ほぼコロナの影響を感じさせません。富裕層の住人が多いため、一人当たりの客単価で300〜500ドルというレストランも登場。マンハッタンでレストランを展開していた腕利きのシェフなどがこちらに引き抜かれる話もあります。地域によって違いはあるものの、世界最大の食品消費国である米国市場の魅力は今後も揺らぐことはないと思われます。

ーまとめー

コロナ禍であっても、視点を変えると大きな需要が見えてきます。今まで壁があってなかなか入り込めなかった米国のレストランや小売店にも話がしやすい状況です。自社の強みを活かせそうな商材がある企業さまが、現地でのパートナーを見つけ、海外進出を進めてみてはいかがでしょうか?

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【解説】池澤崇

RESOBOX代表取締役社長。2005年にニューヨーク移住、邦銀勤務・大学院進学を経て、11年に起業。現在同市内で日本文化スペースやレストランを運営。日本企業(主に中小企業)の米国進出の支援事業も行う。19年より経済産業省所管中小企業基盤整備機構の国際化支援アドバイザー就任。

池澤崇
コロナ禍の海外進出のポイント