自身のブランド「Kaho Iwaki」を立ち上げ、NYで展覧会を開催した東京芸大デザイン科4年の岩城花歩さんのインタビュー。2回目は、文部科学省の留学生支援制度「トビタテ!留学JAPAN」を活用してNYで活動したことや、今後の展望について語っていただきました。
Q4・NYでの活動や展示の中で印象的だったことは?
A・学生ではなく、一人のアーティストとしての挑戦
「Kaho Iwaki」の展示会は、インターンとして受け入れてもらったNY市内の日本文化発信スペース「RESOBOX」のイーストヴィレッジ店を3時間貸切にして実施しました。展示の内容を詰める段階で、オーナーの池澤崇さんが「自分を学生と思わず、一人のアーティストとして挑戦すべき」とアドバイスしてくださったことが心に残っています。この一言で自分の中で何かが吹っ切れて、思い切り挑めました。
展示当日は40人以上が来場。告知を見た人だけではなく、通りすがりの人が足を止めてくれたことも印象的でしたね。現地のカメラマンが「撮影で衣装提供をしてほしい」と依頼してくださったり、NY市内のセレクトショップでの取り扱いが決まったりと、嬉しい成果も得られました。無名でも活躍できる可能性がある街の由縁を実感できました。
Q5・今回の渡米を支援してくれた「トビタテ!留学JAPAN」とは?
A・文部科学省の奨学金制度
文部科学省が国際的に活躍する人材を育てるために始めた留学生支援制度です。
大学への留学だけでなく、インターンシップやボランティアも支援の対象です。私は留学計画などを立てて書類を作成し、面接などを受けました。渡航先などに応じて月10万円程度を最長2年など支給してもらえます。※支援制度の正式な情報は「トビタテ!留学JAPAN」の公式サイトをご覧ください。
私はこの支援制度のインターンシップ先にRESOBOXを見つけ、渡航先をNYにしました。
Q6・インターンとしてどんなことに挑戦しましたか?
A・イベント企画など 充実の3カ月
RESOBOXは、日本の文化をニューヨークから世界に発信するスペースを持ち、日本にまつわるイベントや教室が日々開催されていたり、日本企業の海外進出支援をしていたりと、幅広い事業をされていました。
私は、イベントの企画や写真撮影などに携わりました。「おにぎり」と「折り紙」をNYで普及させる「オリニギリ」のイベントでは、企画から集客、実施まで一貫して行い、自分の得意分野を生かしながら経験を積めました。また、週に2回あるミーティングでは、進めているプロジェクトについてブラッシュアップができ、新しいアイデアやいい仲間に出会えました。とても充実の3カ月で、また戻りたいくらいです(笑)。
NYのインターンを1月に終え、2月からは半年間ロンドンに留学中です。ここでも新たな知見を吸収し、留学を終えるまでに自分のベースを整え、デザイナーとして飛躍できるように、将来に備えたいです。
【教えてくれた人】いわき・かほ 1996年 千葉県生まれ。2016年東京芸大デザイン科入学。2019年、大学を1年間休学し、ニューヨークとロンドンに留学。2020年、自身のブランド「Kaho Iwaki」を立ち上げNY「RESOBOX」で初個展を開催。現在に至る。
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●「株式会社RESOBOX」は、日本文化と多文化が響き合い、新たな文化を創出するスペースをNY市内で展開しております。また、幅広い企業を対象にした海外進出支援サービスも展開しております。問い合わせなど、詳しくはHPをご覧ください