効果と効率を最大化する、海外進出コミュニティーの秘訣⑫ ~愛知県食品輸出研究会~


これまで11回の連載でお届けしてきた愛知県食品輸出研究会と、会長平松さんの海外戦略。いよいよ最終回となる今回は、会長平松さんが海外進出をしたいと思うに至った経緯と、今後の目標をお伺いしました。

「世界の食卓に佃煮を

「26歳の時に初めて海外旅行でカナダに行きました。都会ではなく田舎のリゾートで、あるレストランに行ってステーキを頼んだんです。ところがソースも何もかかっていないので、何で味をつけたら良いのか聞いたら、ペッパーかソイソースと言われた。キッコーマンの醤油が、カナダの、しかも田舎のレストランに当たり前のように置いてあった。30年も前のことですが、すごく衝撃を受けました。この時に、いつか海外の場末のレストランのメニューブックに、佃煮って書いてあったら良いなと思ったんです」と目を輝かせて語る平松さん。キッコーマンが醤油の輸出を始めたのは50年以上前。そこから現地に工場を作り、大手チェーンスーパーに卸売りを始め、今はアメリカだけでなく世界各国の食文化になくてはならないものになりました。平松さんが目指すのは、自社が扱う佃煮が醤油と同じように広く受け入れられ、世界の人々に愛されることなのです。

2019年のニューヨークでのイベントの様子

変わっていく食文化を、この目で見られる喜び

「食は20年あればスタンダードになれます」と平松さんが語るように、新しい食文化は一度受け入れられれば広まるのが速いのが特徴です。マクドナルドが銀座に日本一号店を出したのは1971年のこと。そこから瞬く間に人気が広がり、20年も経たないうちに全国の子ども達の憧れのハンバーガーになりました。特に最近はインターネットにより情報が普及しやすく、食のトレンドはめまぐるしく変化しています。さらにこれまでの記事でもご説明してきたように、特に情報発信の観点で影響力の高いニューヨークで流行することで、世界各国、ひいては日本での新マーケット拡大につながることも十分期待できるのです。「アメリカを攻略すると世界に行けるという認識があります。そして自分が生きているうちに、自分がやったことの結果が出るというのはロマンです。それも、輸出の世界で。これが一番のモチベーションです」

香港イベント2019グルメマスターの方々と

愛知の素晴らしい食を世界へ

愛知県食品輸出研究会としては、愛知のモノづくりの精神ともつながるその食文化の魅力を、サムライキュイジーヌという形で世界に認知してもらうことを目標にしています。そのために、自身が海外戦略で得た知見や情報をこれまで通り会のメンバーにシェアし、互いに高めあうだけでなく、行政や他業種との協力も積極的に進めていきたいのだそう。「参加企業が50社くらいまで集まったら、狙うターゲットごとに参加企業を分けて情報交換するのも良いと考えています。とにかく会長として、常に新しく飽きられないコンテンツを準備し続けたいですね」と話す平松さん。サムライキュイジーヌが世界で受け入れられ、日本に帰ってきて、新たな名古屋めしムーブメントを巻き起こす日も近いかもしれません。

NY事業2019の仲間たち

愛知県食品輸出研究会および平松食品の海外進出エピソード、いかがでしたか?なお12回にわたる連載の目次はこちらをご確認ください。

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